Mok Note Blog

もくしゅん(@mokusyun)の物書き用。アニメ評論と料理本のサークル『まーがれっと評論社』主宰

舞台アサルトリリィ League of Garden感想

ブシロードの新コンテンツ舞台アサルトリリィを見てきました。せっかくなので長文感想します。 カードゲーム、バンド、ミュージカル、DJに続く新コンテンツということで今後が楽しみなコンテンツです。

総論

今のところ基本的にはどこかで見たようなというか王道的な感じで目新しさはなかったです。キャストの顔はいいので美少女回転寿司感はかなりあります。

ただただ、退屈というわけでもなく、バトルシーンで台詞を回しながら武器を振るうシーンの迫力はありますし、ストーリーの緩急もしっかりしてる方なので、引き込まれはします。

ただし舞台2時間という限られた枠でそれなりの内容なので、描写できるシーンが限られているのは残念なところです。あと、場所が場所(普段プロレスやってる)なので舞台の演出面はそれなりにチープというは残念だし、フラットなので場所によってはかなり見えづらいのは明確に低評価要素。アニメで人気が出て、再演されればなと。 以下各論。

世界感

謎の巨大生物≪ヒュージ≫が現れ世界が壊滅寸前、近代兵器をも防ぐ怪物に対抗できるのは≪マギ≫の力を宿した≪CHARM≫と呼ばれる武器のみ。その武器には少女が強く感応するらしく戦う少女≪リリィ≫たちが怪物と日々戦っている。≪リリィ≫たちは≪ガーデン≫と呼ばれる学校に分かれて、エリアごとに防衛したりしている。≪リリィ≫は≪レアスキル≫と呼ばれる超能力的なやつを使える。

と、なんかシンフォギアだったりまどマギだったりゆゆゆだったり、割とどっかで見たようなセカイ系だったり、戦闘美少女モノだったりの設定でそこまでの目新しさはない。

ひたすらに専門用語が多い。梅(はるちゃん)が「なんて専門用語が多いんだ!」みたいなメタ発言するレベル。

ただし二水ちゃん(りみりん)が毎度ゲームのチュートリアルみたいな口調で説明してくれる。梨璃が「~~て何?」、二水ちゃんが「それは~~~だよ!」みたいなチュートリアルを始めるので少し笑いそうになる。チュートリアル西本。

ストーリー

キャラの顔見せがあってチームを結成して、それぞれの抱えるコンプレックスをチームとの出会いと絆、ピンチからの脱出を通じて解消して行き、巨大な敵を倒して大団円というチーム物の定番ストーリー。

キャラクターが多い中でそれぞれのキャラクター性と悩み、そこからの脱出を描いているのは良いですね。後述の通り名前は覚えにくくても、こういうキャラクターだっていう印象を残すには十分なストーリーでした。特に夢結が梨璃との出会いで、かつて義姉妹の契り(シュッツエンゲルの誓い)を結んだ姉を無くした過去を振り切り封印したレアスキルを再び使い敵を倒すクライマックスから、今度は自分が姉として梨璃を導く、そして自分たちの軍団を梨璃の苗字から一柳隊と名付けるまでに心を許すラストはベタながらもいい流れでしたね。

あとは、ヒュージを操る黒幕の存在を仄めかすシーンでいわゆるクリフハンガーもかけており、次回舞台やアニメも楽しみにできそうです。

キャラクター

過去に≪ヒュージ≫に襲われたところを助けられた主人公、過去に何かがあって性格が変わってしまった主人公のあこがれの先輩、その先輩と一緒にいるアホっぽい口調の先輩、≪リリィ≫にひたすらあこがれを描くハイテンションな同級生、やたら主人公にセクハラするサイコレズ、名家に生まれたが故に自らの才能を卑下する子、その卑下する子をお前はもっとできる子と叱咤する子、ダークな雰囲気をにおわす孤高の少女(実は強化人間)、ロリババァ口調の元メカニック・・・

これもまたどっかで見たなみたいな設定と関係性のキャラクターがメイン。女性声優が女性声優のケツを触る作品は名作。 とはいえ王道には王道たる所以があると思いますし、別に陳腐ってわけでもないのでキャラの魅力は十分にあるかなと。

遠野ひかる演じる雨嘉(ユージア)ちゃんは、まぁベタな名家で優秀な姉妹に挟まれてコンプレックスの塊みたいなキャラですが、戦いを通じて仲間との絆で自身をつけていくのはベタなストーリーながら、とのぴーの熱演もあり割と好感触。とのぴー好きぴー。

たあ、主人公たち以外も含めると19名のキャラクターがいて、名前が長かったり外国人だったり難読だったり死ぬほど名前が覚えにくい。二水(ふみ)とか、Thi梅(チーマイ)とか。ミリアム・ヒルデガルド・フォン・グロピウスちゃんとか、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールかよ。

キャスト

演技・殺陣にはルドビコ組がやっぱり経験の差が出ているかって感じ。セリフを決めるカッコよさが結構差が出ているなぁと。

ブシロード組については、遠野ひかるさんめっちゃ演技良くないですか?舞台経験はルドビコ(白きレジスタンス〜約束の行方〜)、殺陣もスタリラくらいですがかなりキレあってよかった。普段のふわふわした舌ったらずな地声と声張る演技の落差がよろしいですね。Show By Rockの主役も射止めているので今後が楽しみな女性声優といえましょう。 つむつむは普段とのギャップがよろしいですね。まだ叫ぶ演技とかはこなれていない感じがするので成長を期待しております。

りみりんは初日は歌の声が出てなかった?キツい音域って感じもしなかったんですが。舞台経験は3人の中でもっとも多いですし、演技はかなり磨かれてるし、映画出演(23区女子-FINAL-)も控えているので期待っすね。

3曲歌唱する。最初に全員、最後に一柳隊と全員で一曲づつ。最初と最後は本当に目の前でアニメのオープニングとエンディングを見せられている感じで非常に良かった。ダンスもかなり激しめのを踊るので舞台創造科のみなさんも満足いただけると思う。早くキャラソンが欲しくなる感じ。OP曲はルドビコカラーなのか地下寄り?MIXが綺麗に入りそうな感じ。劇中BGMとかはそんなに見張るところはなかった記憶

演出

割と残念な点が残る。冒頭書いた通り、場所が場所なので仕方ないところはあるけど大道具がしょぼい、照明もまぁそんなにって感じなので。もちろんハコの中でできる範囲ではスタッフは最大限のものを提供してくれていると思います。

まとめ

まだまだ見えないところ・粗削りなところはありますが、今後のアニメが楽しみですね。スタァライトもアニメでファンを増やした感じがあるので。ただキャラデザがあんまり好みじゃないのが…ただ動くとカッコいいって話はあると思うので。 RASのタイアップによるOPムービーが公開されるのが楽しみです。年末渋谷で初披露されたSOUL SOLDIERがOPなんですかね?タイトル的にもそれっぽいし。ともあれ新規コンテンツの発展の期待しております。